新型ゴルフはコネクト性能でライバルを圧倒。トヨタの技術者は3~5年遅れを取ったと危機感を強めた
掲載 更新 carview! 文:岡崎 五朗/写真:フォルクスワーゲンAG 217
掲載 更新 carview! 文:岡崎 五朗/写真:フォルクスワーゲンAG 217
ホイールベースに変更がないことからも想像できるが、ゴルフ8はゴルフ7と同じく「MQB」と呼ばれるプラットフォームを採用している。2018年のMQB生産台数はフォルクスワーゲングループの約半分にあたる510万台。急速に商品力を増しつつ過去最高益を叩きだしてきたトヨタのTNGAを引き合いに出すまでもなく、いいモノを安くつくるうえでスケールメリットは計り知れないほど大きい。ゴルフ8もこのMQBを使うことで、言い換えればゴルフ7と同じプラットフォームを使うことで、いいモノを安く、を追求してきた。
とはいえ、当然ながらゴルフ7の中身に新しいボディを被せたのがゴルフ8ではない。プラットフォームには7年分の知見が加えられ、エンジンも新しくなっている。ストラット式フロントサスペンションはラバーブッシュ類の配置や特性変更に加え、オプションのDCC(電子制御式可変ダンパー)を備えたモデルではサブフレームの一部をスチールからアルミに変更し軽量化と振動特性を改善。リアのマルチリンク式サスペンションにも熟成が加えられている。
なお、今回試乗はできなかったが、エンジン出力が低いモデルが搭載するトーションビーム式リアサスペンションは設計し直され、軽量化対策や快適性向上を目的とした液体封入ブッシュが採用された。また、DCCは減衰力調整の最適化と調整幅を拡大している。
パワートレーンはゴルフ初の3気筒ガソリンターボから強力なモーターを搭載したプラグインハイブリッドまで計8種類、出力的には90ps~300psと幅広く用意する。日本仕様がどのエンジンを積んでくるかは未定だが、今回試乗したのは1.5Lガソリン直噴ターボに48ボルト駆動するスタータージェネレーターを組み合わせたマイルドハイブリッド「eTSI(150ps)」と、ほぼほぼ新設計した2Lターボディーゼル「TDI(150ps)」の2種。どちらも4気筒で、注目の3気筒やプラグインハイブリッド、シンプルなTSIは用意されていなかった。
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